逆寅次郎のルサンチマンの呼吸

独身弱者男性が全集中して編み出した、人間の無意識にあるもの全てを顕在化する技を伝授します。

「No music No life」とは何か。それはルサンチマンでもある。

夏が終わり、今日から9月だね。
今年の夏は、フジロックサマーソニックといった夏フェスを楽しんだ人も多いだろう。
しかしフジロックは、ターゲットが若者ではなく少し上の世代にフォーカスしているという話もある。

b.hatena.ne.jpZ世代が消費者としてショボすぎて切り捨てられ始めてるんだよな。全てが団塊ジュニアからロスジェネに向けて作られ始めてる。トップガンウルトラマンなんてその典型だよ。このCMダセェwってイジる前に「捨てられた世代」になる自覚がないとヤバイ。

だってよ。
ふーん、そうなんだ。

なんか気持ち悪いな。
ただマーケティングのターゲットにされているということ、ただの消費活動、そんな低レベルの行為でZ世代にマウント取るオッサン、俺は個人的にはなりたくないね。

気持ち悪いのはオッサンだけじゃない。

このCMをダサいといった若者、そう思った若者も、気持ち悪い。
気持ち悪いし、ダサいんだ。

ただ夏フェス行く消費活動でマウント取るオッサンだけでなく、熱狂に興じるオッサンを揶揄する行動力の無い若者も、カッコ悪いんだぞ。

なぜ若者がカッコ悪いか、それは、最近の若者がよく言う「エモい」「チルい」に、勝負の土俵に上がらず現実から逃避しているという点で情けない奴隷道徳が含まれているからだ。

今日はこのCMを「ダサい」と思った若者たちに伝えたい。
ちょっと待てよと。
今から真実を告げる。
若者が聴いてる音楽の中にも、現実逃避しているという点で「ダサい」かもしれないルサンチマン(奴隷道徳)が含まれていることを、証明する。

そのルサンチマンとは、「時間から逃走したい」という奴隷道徳
ありとあらゆる音楽の中に、このルサンチマンが潜んでいる。
「No music No Life」という、音楽を神聖化する言葉を聞いたことがあるが、それは資本主義に疲弊した人間が生み出した空想的構築物だ。

しかしなぜその空想が必要なのか、求めるのか。

それは人間が資本主義社会の中で、「お金を稼ぐ」というラットレース、直線的時間の流れに、強制参加させられているからだ。

ふぅうぅ…疲れたぁ~~~~
結局、終電帰りだよ……ふぅ。
でも明日は土曜日だ…会社が休みだ…ふぅ…

(引用元:闇金ウシジマくん(10)[ 真鍋昌平 ]

その話は、別の記事でも散々、してきた。

gyakutorajiro.com

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gyakutorajiro.comそして以前、ドゥルーズの時間論の話をした。

その時、上記記事にあるように、人間が直線的時間の圧力に疲弊し、永遠回帰というルサンチマンを生み出したという話も少しした。

gyakutorajiro.com今日はその具体例も挙げる。
最近の若者、もちろん、若者だけじゃないが。
人間がいかに永遠回帰というルサンチマンを生み出し、そこに逃避しているか。
その事実は、現代に生み出されている様々な物質や文化的生産物が証明している。

その物質が、音楽であり、夏フェスであり、「No music No life」というスローガンだ。

人間が直線的時間に従属しているがゆえに、生まれた。
だからこそ求めた。
直線的な時間軸を転倒させようとする。
実際に音楽を聴けばわかる。
人間が抑圧されているがゆえに、欲する。

資本主義がもたらす直線的時間のイデオロギーを、ニーチェが言うように「価値転倒」したいんだ。
そして、音楽というルサンチマンが具現化した音の塊を、自らの器官に接続し、同一化して喜びを享受する。

直線的時間から逃避し、円環の時間軸の中に逃避して享楽する末人(ラストマン)の正体、それがお前なんだよ。

あくまで一部だが、「直線的時間から逃走する」音楽、そのルサンチマンは、大別すると5つに分けられる。

・時間を永遠回帰させるルサンチマン
・時間を希薄化させるルサンチマン
・時間を停止・滞留させるルサンチマン
・時間を逆行させるルサンチマン
・時間概念が異なる空間に没入するルサンチマン

それぞれ、その特徴がよく出ている音楽を紹介しよう。

時間を永遠回帰させるルサンチマン

youtu.beOhashi Trio - La La La Love Song

久保田 利伸 with ナオミ キャンベルのオリジナルもいいが、大橋トリオのカバーも素敵だな。
「回れ回れメリーゴーランド」と、直線的時間を円環時間に変えて、二人の世界が永遠に続くように望み、現実の時間から逃走する。

youtu.beGeG / Merry Go Round feat.BASI,唾奇,VIGORMAN,WILYWNKA 

これもラ・ラ・ラ・ラブソング同様、君と渦を巻いて、メリーゴーランドような「チルな場所へ」向かいたいと、唄っている。

チルな場所は、直線的な資本主義の時間軸、売上や成長を要求する時間、差異や変化を要求する時間とは違う。
円環の時間が流れる世界だ。

youtu.beSIRUP - LOOP

これも同じだね。「あっという間に過ぎる時間を 戻って繰り返したい」「同じような日々を過ごしたい」。コインランドリーのドラム式洗濯機のように、円環のループの中にいたい。
「君の話をゆっくり聞きたいから」、直線的時間が賞賛するようなスピードは要らない。

youtu.beRollin' Rollin' /七尾旅人 × やけのはら 
「KEEP COMIN' BACK」(戻ってきてくれ)というように、時間がループすることを望む。

youtu.beケツメイシ また君に会える
夏が来ると「君」「女神」に出会えるという世界。
「少し大人になって」という直線的時間による影響はあるものの、劣化(デグレ―ション)を認めず、同じような女神が何度もやって来る理想の世界を唄ってる。

youtu.be Vaundy 踊り子
「回り出したあの子と僕の未来が」というのは、永遠回帰の欲望だ。
直線的時間においては、既に別れている。
「止まりどっかでまたやり直せたら」というのも、またループすること、反復することを望んでいる。

PVに出てくる回転ブランコは、人間の永遠回帰の欲望の実現に貢献する仕掛けとして利用されている。
また、ループする時間世界を求める欲望の象徴でもある。

時間を希薄化させるルサンチマン

youtu.be星野源 – Family Song

youtu.be福山雅治 - 家族になろうよ

youtu.be一青窈 - ハナミズキ

youtu.beBOO feat MURO - SMILE IN YOUR FACE

これらの曲は全て、「幸せな時間が永遠につづいてほしい」という願いが唄われている点で永遠回帰ルサンチマンでもあるが、もっと特徴的な点がある。それは「本来、直線的時間の流れで生じ得るトラブルが希薄化されている」という事実だ。
差異や変化のダイナミズムを排除する。

家族をテーマにした曲の場合、妻や夫の不倫などの夫婦仲の脅威、子どもの反抗期や非行、学費が払えない、リストラによって住宅ローンが払えなくなる危機、老後の蓄えが足りないなど、諸々あらゆる懸念事項が、全て排除ないし、希薄化されている。

時間の経過とともに起こり得るトラブルが、「ただ幸せが一日でも多く側にありますように」(family song)、「100年経っても好きでいてね」、「君と好きな人が 百年続きますように」ハナミズキ)、「どんなことも越えてゆける 家族になろうよ家族になろうよ)、「10年でも100年でも君を愛してる」(SMILE IN YOUR FACE)と、不幸な出来事があらかじめ排除された世界が奏でられている。

かつて大ヒットした花花の「あーよかったね」も、この時間の希薄化を行っている曲だろうな。

youtu.be何がよかったのかわからない。
「あなたといること」「二人でいること」という情報しか汲み取れない。

最も謎めいていて、最もスピリチュアルで抽象的なこの曲が、ものすごく売れた時代があった。

それは人間による、残酷な直線的時間やそれに伴うトラブルを希薄化したいという無意識的な欲望、時間の経過とともに起こり得る様々なトラブルから逃避したいという願望によって生まれたルサンチマンに他ならない。

時間を停止・滞留させるルサンチマン

youtu.be椎名林檎 - 青春の瞬き

「時よ止めれ 何ひとつ変わってはならないのさ」と言うように、一瞬の瞬きを神聖化し、直線的時間に抗う。

youtu.beTube - Season in the sun
ストップ・ザ・シーズン・イン・ザ・サン
夏を美化するのはチューブの専売特許であるように、特定の季節で時間の流れを停滞させ、秋や冬が来ないように、この素晴らしい夏が続くようにという願いが込められている。

youtu.beJambo Lacquer "マスヨウニ" 
いつもと変わらない毎日を いつもと変わらない愛にしよう」という、些細な日常を肯定する。変化がなくても、たとえ発展性のない日常が続いても。

youtu.beきっとそれでいい*大橋トリオ
これも、流れる時間のままに過ごし、「誰かと比べたって しかたないし」「僕は僕のままで行こう」等、現状肯定を促す。
時間とともに成長を要求する現代社会とは対照的に、時間が経過してもその怠惰を否定することなく、漂流することも肯定する。

以前、紹介した「ルーザーに奴隷道徳を供給する性質」も備えている。

gyakutorajiro.comこの曲は田口トモロヲ主演のドラマ「植物男子ベランダー」でも流れてた。植物に興じる時間は、直線的時間の日常で被った嫌な出来事を、一時的に忘却させてくれるのかもね。

youtu.betofubeats / トーフビーツ -「朝が来るまで終わる事のないダンスを」
派手で躍動的なクラブの映像から、静寂した夜の都会の映像へ推移している。
真夜中から朝までの映像を描いている。
時間の一つのセリー(区切られた時間)を神聖化し、その時間にダンスによって意識を埋没させ、日常のストレスの顕在化から逃れる。
夜や真夜中を神聖化し、その時間帯に漂流するのは、多くの人にとって昼は、労働やそれに伴うプレッシャーで抑圧されているからだ。
昼=白日とは狂気であり、苦悶の連続だからな。

www.asahipress.com

youtu.be韻シスト/ HOT COFFEE feat.鎮座dopeness&チプルソ(STUDIO韻シスト
これも1つのティータイム、コーヒータイムの時間、区切られた時間を神聖化することで、日常のストレスを抑圧する。

 

youtu.beDJ HASEBE / ROOM VACATION feat. 唾奇 & おかもとえみ
歌詞に「チックタック チックタック 時計の針を止めて」という箇所があるように、「チックタック」という直線的時間は、「バイトもやめた めんどくせえ」というように、労働を強制する資本主義社会の時間の流れの象徴。
それを止めてほしいという男の願いと、そんなダメ男に寄り添っている女の、アンニュイで怠惰な時間が描かれている。
直線的時間が襲う数々の責任から逃れるため、時間が遅延・滞留してほしいという願望が潜んでいる。

時間を逆行させるルサンチマン

youtu.beSTUTS - Changes feat. JJJ
「二度と戻らない今日刻み込む」1分40秒過ぎ~辺りで、映像の解像度が下がり、名古屋の大須の風景になる。
このように、映像がデグレ―ション(退化)するような演出によって、直線的に進行する時間と逆行し、郷愁と追憶の世界に意識を向かわせる。

youtu.be真心ブラザーズ 『ENDLESS SUMMER NUDE』

エンドレスではない通常の「サマーヌード」の方が顕著なんだが。
解像度を敢えて下げることで、古いフィルムで撮影したよう質感を映像に出す。
それによって、スピード感と高解像度に溢れた現代の時間軸から逃れ、その空間とは違うパラレルワールドに浸っているような錯覚を抱かせる。

youtu.bemol-74 - エイプリル
ほぼ全編にわたって、彼女との思い出を解像度を下げて描いている。
「あの日をなぞれば 何となくまた戻れそうになった」と、過去の記憶を美化し、その時間を別世界として愛でたいからだろうか、高解像度の現代の時間から逃走する。
3分40分過ぎ辺りでは、伏見稲荷大社の赤鳥居を逆行して歩いている。

 

youtu.be畠山美由紀 / 海が欲しいのに
3分10秒過ぎ辺りに、急に、古いフィルム撮影のような演出が起きている。動きがスローモーションとなり、現在とは違う古い時間を彷彿とさせる。

youtu.beSTUTS - 夜を使いはたして feat. PUNPEE 
フィルムみたいな朝もやが デジタル化された記憶を浄化していく。
映像のセピア化は、時代からの逆行だ。
「フィルムみたいな朝もや」のような質感によって、デジタル化された記憶、早さを求められる現代の時間軸に抗い、浄化し、過去に意識を馳せる。
また太極拳のじじいがむくり起きる」ように、ゆったりとした時間の渇望、先に紹介した時間を停止・滞留させたいルサンチマンも含まれている。

ライブバージョンのアレンジは、小鳥のさえずりなども含まれ、都会的な直線的時間からの逃走を促すプリミティブな雰囲気が演出されている。

youtu.beSTUTS - 夜を使いはたして feat. PUNPEEFUJI ROCK 21)
 

時間概念が異なる空間に向かうルサンチマン

youtu.beセントレイ
サカナクションの曲だが、長谷川白紙のカバーもよい。
歌詞のテーマが「モラトリアム」という点で、時間に抗っている。
「午前0時の狭間で」「夜間飛行 疲れの 僕は 宇宙」というように、ある時間を契機にして異世界である宇宙に意識が向かってる。
この話は前にもしたな。

gyakutorajiro.comノイズの多い現実の社会、現実の大地から逃走して「僕と君が繋がる世界」という、シンプルな世界を求める。
人間の欲望が渦巻いていない、宇宙のようにシンプルで美しい世界に向かいたい。

www.nicovideo.jp宇宙ハワイ feat.ハナレグミ
セントレイ同様、このようなスペイシーな楽曲はほぼ全て、人間が過ごす社会や地球の時間概念と違う世界を描くことで、リスナーは脱日常感を味わえる。

youtu.be福耳 / 星のかけらを探しに行こう Again

 

youtu.beyanokami — 気球にのって
宇宙まで行かなくても、成層圏とかでもだ。

youtu.beYOASOBI 夜にかける 

この曲は「タナトスの誘惑」という小説に影響を受けているらしい。
タナトスが生じる原因になったのはまさに、資本主義社会からの重圧に他ならない。

実際に「チックタック」という直線的時間が出てくる。
「騒がしい日々」「変わらない日々」「閉じ込めた日々」という社会的プレッシャー、苦しい直線的時間を過ごす日常を示すフレーズが飛び交う。
それゆえ、直線的時間が流れる世界から逃れ、二人だけの閉ざされた時間の世界、究極的にはタナトスの先にある世界に向かいたいと考えている。


こんなところか。
今回紹介したのは一部だ。

一部にも関わらず、こんなにも直線的時間から逃れたいルサンチマンが潜んでいたんだよ。
音楽を聴く意義とは?
そのテーマに言及している記事を最近読んだ。

leoleonni.hatenablog.comポップ音楽を聴くことで、聴き手に何が起きるかを言語化してみるならば、価値観の転倒が起きる、身近な誰か・見知らぬ誰かに想像力が届くようになる、アイデンティティの形成を助ける(あるいは迷子にさせる)、社会に対する見方を変える、たとえばこういう効果があるのではないか。
つまり、多くの人はポップ音楽を聴くことで、差別や表現や人間関係、社会について考えを巡らせるのではないだろうか。逆にいえば、ポップ音楽を聴いた結果、社会への無関心や差別を表明する人がいるのだとすれば、その人は音楽を聴いていない、大事な何かを聴き逃している、ということになる。

この方が述べているように、能動的な意義や目的で聴くケース、能動的でなくても社会問題等を考えるような効果もあるかもしれない。

だが受動的かつ無意識的に音楽が消費される場合、それは上記に述べた数々のルサンチマンの生産と摂取、それによって現実逃避の効能を求める性質も大きい。
もちろん、自らに活力を与えるために音楽を聴く、という場合もあるかもしれないが。

直線的時間の日常に抑圧されて生じるストレスを、音楽に含まれるルサンチマンによって自己肯定に導くため、音楽を消費する。
それゆえ人間は無意識的に音楽を消費し、その点で「No music No life」というのも、あながち嘘ではないかもしれない。
精神安定剤、自尊心の亢進剤としての音楽の消費。

それぞれの音楽が奏でる世界、描く世界に同一化し、癒しを得ている。
その行為自体を否定するわけではない。
だがその曲のことを「チルい」という時、「エモい」という時、時間から逃走しているのも事実だ。

「チルい」ってのは、資本主義社会の日常生活、直線的時間の世界から求められている価値を、転倒する行為だ。
音楽のジャケットに描かれている右肩上がりの文字も、ルサンチマンだ。

gyakutorajiro.comあらゆる音楽に、上記のような、直線的時間の反動形成で生まれた、時間を変質させたり、特定の時間を美化するルサンチマン(奴隷道徳)が散乱している。

すべての「文化(culture)」はある意味で反動形成である。つまり、人間に自然や動物的恒常性との臍帯(さいたい、へその緒)を断ち切らせた不均衡・外傷的核・根源的対立を制限し、水路をつけ、育て(cultivate)ようという試みである。

(引用元:「イデオロギーの崇高な対象 [ スラヴォイ・ジジェク ]」 はじめに)

フジロックのCMに戻ってみると。
なぜ、渋谷のスクランブル交差点の中心で踊るオッサンは、スーツ姿からラフな格好になるのか?
それは、必要だったからだ。
その文化によって、自分が被支配者であるということ、会社の仕事や責任、資本主義社会から抑圧されている苦渋の日々を抑圧するため、忘却するために。

直線的時間の抑圧の反動形成で、音楽におけるこのようなルサンチマン的な時間が、大量発生している。
それを信仰し、消費し、同一化することは、本当にカッコいいことなのか?
ニーチェが言う末人(ラストマン)ではないだろうか?

もちろん、先ほども述べたが、音楽を否定しているわけではない。
上記に紹介した曲は、俺が好きな曲ばかりだ。

しかし直線的時間を価値転倒しようとしても、それは不可能だし、現実の生活が改善されるわけではない。

消費する側は特にそうだろう。
逃げてるだけじゃねえのか。

直線的時間を恐れるなよ。
現実に目を背けず、現実の時間軸で、生きてみせろよ!!
音楽の世界に没入し、健康に気を払いながら、苦痛と危険を避け続ける末人(ラストマン)でいいのか!?

なんてね、老害のオッサンみたいだけどな。
だけど言わせてくれ。

「チルい」とか言ってるお前も、フジロックのCMをダサいと揶揄したお前も、そうじゃねえのか。

誰かが作った、奴隷道徳が具現化した音楽を聴き、その世界に没入し、従属し続けている末人(ラストマン)になっていないか!?

「チルい」と言ったその瞬間、「エモい」と思ったその瞬間、その感情を抱いた、その理由は、何だ?
気付いてないかもしれないから、俺が教えてやる。
「時間から逃れたい」という願望が、心の奥底にうごめいているんだ。

そしてその願望を満たしてくれる、叶えてくれるルサンチマン(奴隷道徳)を、無意識的に摂取し、信仰しているからに他ならない。

胸に手を当てて考えてみるんだな。

自分が直線的時間に向き合っているかどうかを、エモくてチルな世界に逃げ続けているか否かを、ダサいのかそうでないのかを。

続き

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